映画

2015/10/26

[REVIEW] 「たまゆら~卒業写真~」 第2部 響 -ひびき-

たまゆら~卒業写真~ http://tamayura.info/

  TVシリーズで2話相当をまとめる形でのOVAですが、今回のヒロインはのりえとかおる。3年生という時期のそれぞれの悩みをうまく描いていて、いかにもたまゆららしいストーリーが紡がれたと思います。
  突然スイーツ絶ちを宣言したのりえちゃん、周囲の心配をよそにその決意は固そうですが、「スイーツお別れ会」と言う名目で行われたスイーツパーティーで改めてスイーツへの思いを知らされます。長年積み重ねてきたものをすぐに捨てるのは困難だし、誰もがみんな世界一になる必要もない、などの色々なメッセージが含まれているはずですが、そんなふわっとした解決法がいかにもたまゆらっぽい温かさで描かれていたと思います。
  そしてかおるちゃんの方は、自分の進路がなかなか明確にならず、それでも受験に備えなければならない受験生のつらさ、そして教育現場のつらさが出ていた作品だと思います。とりあえず大学に行くというのもありだとは思うのですが、やはり行くならば自分の夢があった方がいいのが当然当然なので。まあ大学も行ってみないと自分のやりたいことができるかわからないというのが正直なところだとは思います。しかし、結婚の台詞を松来さんに言わせるシーンで会場が苦笑に包まれるのはどうかと思わないでもないですが(笑)
  第1章の春から夏へと時が進み、卒業がまた一歩近づきました。作品として一区切りを迎えてしまうのが惜しい作品ではありますが、それでも主人公たちの成長をみるのが楽しみなことも確かです。後2話しかありませんが、ぽってたちの行く末を見守りたいと思います。

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2015/10/17

[REVIEW] The Intern

映画『マイ・インターン』オフィシャルサイト  http://wwws.warnerbros.co.jp/myintern/

  ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイというキャストに引かれて映画館に足を運びましたが、予想以上の秀作を堪能できました。インターンとか高齢者雇用による社会貢献とか、いかにもアメリカ独自な制度や言葉に最初は戸惑わせられますが、敏腕の若手女性社長と、その下で働くベテランのやりとりと言うことで、内容的には結構わかりやすかったと思います。
  映画を見終わっての感想は、「やっぱりロバート・デ・ニーロ」はすごいと言う点に尽きるでしょう。「定年を迎えたおじいちゃんの役なんて出来るのか」と思ったんですが調べて見るとすでに72歳。年相応の役のはずですが、それを意外と思わせる今までの役者振りがすごいと思うし、今回そんなおじいちゃん役を見事に演じきるあたりはさすがとしか言いようがありません。今まではかっこいい役を演じることが多かった印象おですが、これを期にいいおじいちゃんを演じる機会も増えてほしいと思います。
  もちろん、アン・ハサウェイの演技も素晴らしいものがありましたし、デ・ニーロとのやりとりは感動させられるものがありました。仕事大好きな女性社長ということで、「プラダを来た悪魔」を映画会社は押していたようですが、正直その宣伝は蛇足でした。社長として妻として、デ・ニーロの助けを得て困難に立ち向かう姿は見ていて涙を誘います。まあ、これだけ美人で有能な社長さんがいたら、社員は色々な意味で困ってしまうような気が非常にしますが(笑)
  新進気鋭の若手社長と、それを見守る人生の先輩、そしてその舞台がニューヨークというのが、実にしっくり来るシチュエーションだとは思います。ただ、自分を含めた年寄り連中によっては「ニューヨークってこんなに洗練された街だったかなぁ」という戸惑いを感じる面があるのもタシかではありますが。ともかく「ユーモアと優しさに満ちた感動作」という宣伝文句については、まったく偽りない秀作で、今年のベスト映画候補といってもよい作品です。若者にとっても年寄りにとっても色々感じさせられる点がある、という意味でもお勧めしたい作品です。

The Intern (Blu-ray + DVD + ULTRAVIOLET) Warner http://www.amazon.com/dp/B015TGNFQK/ref=cm_sw_r_tw_dp_l.Blwb0G7TDPM

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[REVIEW] サイボーグ009 VS デビルマン

「サイボーグ009VSデビルマン」公式サイト http://www.009vsdevilman.com/

  タイトルを聞いたときには「どうやって1つの作品にまとめるんだ?」と疑問点しか沸いてこなかったのですが、正直、思ったよりもうまくまとまっていた印象です。むしろ一番意外だったのが、全3話のOVAを劇場で一挙放映したこと。結果として1時間半と時間もぴったりになり、なおかつ結末まで一気に見る事が出来ましたが、1、2ヶ月おきに1、2話ずつ放映していくスタイルが嫌いではなかっただけに、ちょっと違和感を感じました。一気にラストまで見れるのは悪いことではないのですが、それなら3話に分けて作る必要はないのかなと。まあ、TV放映やパッケージ的な大人の判断だとは思うのですが(笑)
  タイトル的にも内容的にも、まさに「東映マンガ祭り」で、違うのは「vs」の主人公達がしっかり戦っていたことぐらいでしょうか。全然違う2作品の共通の敵をうまく作り出して話をつなげた点については、心のそこから感心させられました。神的な話が結構出てきた「サイボーグ009」と悪魔がメインの話である「デビルマン」は、ベクトルは違えど、実は相通じるものがあったということで、こういう企画が持ち上がったのでしょう。お祭り的な意味以上にOVA作品として楽しむことが出来ました。
  当然のことながらキャストは今風の皆さんに変わっていて、前半ははやみんがヒロイン、後半になると裏ヒロイン的に美菜子ちゃんが活躍していたのはよかったですが、個人的にはフランソワーズは千和ちゃんの方が好みだなぁと言うのが偽らざる感想です。もちろん善し悪しではなく純粋な好みの問題ですが(笑)

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2015/10/12

[REVIEW] Kingsman: The Secret Service

映画『キングスマン』オフィシャルサイト kingsman-movie.jp

  ジェントルマンとかマナーとか、聞こえのいい言葉が聞こえてきますが、とにかく人がたくさん死ぬスパイ映画です。「映画じゃないんだから」と007などを茶化しながら、もっと映画らし無茶苦茶な作りをしているのが笑えるというか受けるというか、まあストーリー的には色々な意味で笑い事ではないんですが(笑)
  ロンドンにある仕立屋さんの地下からスパイ組織の本部へというのは斬新ですが、そのキングスマンがつよいのなんの…。片手では足りないチンピラどもを伸してしまうのは当然として、教会で暴徒と化した数十人を華麗なアクションで殺してしまうあたり半端ではありません。そんな無敵の強さを誇るスパイでも、怪しい薬品を浴びて敵の精神支配に屈してしまうし、銃弾一発で倒れてしまうというのが、あっけないというかそこだけリアリティがあるというか、映画らしくないと言うか…。
  世界の危機のために奮闘する現役スパイの活躍の一方で、新メンバーのための試験が行われ、そこに主人公が巻き込まれることに。いいところまでいったんですが、結局最後の試験で落第、愛犬を殺す覚悟が必要と言うことなんですが、そこは「銃を持った瞬間空砲だとわかる」とか言うわけには行かないんですかねぇ(笑)
  世界平和を脅かすのは、東側でも独裁国家でもなく、世界的大企業の社長だというのが今風です。無料で配られたSIMを介して精神支配をたくらむとか、今はまだ笑い話かもしれませんが、ちょっと笑えない展開です。それを防ごうとする主人公の活躍もむなしく、微妙に電波が動作して世界中が大混乱とか、それを防ぐためにチップを埋め込んだ世界各国の要人の頭がぶっとぶとか、さすがR15指定というグロいシーンがコミカルに描かれるのは、ちょっと引いてしまいます。よっぽど政治家とかが嫌いだったんでしょうか。
  敵の謀略を防ぐスパイ映画としてよりも、銃と拳で敵をなぎ倒すアクション映画として楽しめる映画に仕上がっていたと思います。難しいことはともかく目の前の敵をたたきつぶす、という意味では実に見応えのある作品でした。かなり好評で続編という話も出ているらしいのですが、1回だから許されるネタや描写が満載だったので、シリーズとしてうまく行くかは若干疑問です。なにより、魅力的なサブキャラを殺しすぎですし。

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2015/10/09

[REVIEW] リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード

映画『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』公式サイト http://littlewitchacademia.jp/

  もともと前評判が高かっただけに楽しみにしていた作品ですが、予想通り素晴らしい仕上がりで心のそこから映画を堪能することが出来ました。唯一残念なのは、1時間と言わずもっと長編として作ってほしかったという点ぐらいでしょうか。それくらいしか不平が思い浮かばない、素晴らしい内容だったと思います。
  本編60分で前作の30分と併せて90分での公開というのは良いアイデアだったと思います。元々の作品が「アニメミライ」という特殊なイベントでの上映で、映画館で見れなかった人も少なくなかったはずなので、この同時上映を喜んだファンは多いと思います。そして、続編制作のきっかけが「クラウド・ファウンティング」で要望と資金が集まったから、というのが新しい時代というか、非常に斬新です。今までのアニメ業界に一石を投じるというのは大げさかもしれませんが、ファンが動くことで出来ることがあるというのは正直驚きでした。
  作品に関しては、評判の高い前作以上にキャラ達が動き回っていて感心させられました。アッコの思いつきに振り回されるロッテと、それを若干遠くから見守るスージィ。この名コンビに新たな3人を加えて、今度は町中での大騒動。文句ばっかりのダイアナさんもしっかり巻き込まれて飛び回ることになって、それを盛り上げるシャリオ先生。前作の持ち味はそのままに、色々パワーアップしつつもしっかりドタバタを見せてくれる。ギャグマンガというわけではないけど、主人公達のドタバタシーンは楽しめると同時にほっとさせてもらえる面があるのも確かです。
  超ヒットとはいかないにしても、結構いい感じでヒットしているようなので、末永く続けて欲しい作品だと思います。この2作目以上の3作目を作らなくてはならないと言うのが最大のハードルであることと、アッコ達がいつまで落ちこぼれ新入生をやっていけるかという点で課題は山積みでしょうが。いきなりTVシリーズとかは背伸びしすぎかもしれませんが、それでもアッコが魔法学園に入学する話とかあってもいいような気がします。ただ、この作品については、普通のアニメと土俵とは異なる場所で、じっくり評価して欲しいなという思いがあるのも確かです。ともかく、予想以上に素晴らしい続編を見せてくださってありがとうございます、という感謝の言葉でいまは締めたいと思います。

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2015/10/04

[REVIEW] 劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Cadenza

アニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」公式HP http://aokihagane.com/

   正直なところ、前半の終了時点からどうエンディングへ持っていくか心配せざるを得ない展開ではありましたが、かなりうまくまとめることができた印象です。もちろんその結末については賛否両論あるとは思いますが。
  今回も戦艦同士のバトルは健在ですが、これまでの撃ち合いに比べて肉弾戦がメインになっている印象です。レーザーアンカーを飛ばしたり、ビームサーベルを振り回したり、それをドリルで受け返したり…。ビーム系までは譲るとしてもドリルはどうなんだと(笑) でも、そんな遊び心が大好きです。後は、やたらめったら船をぶつけていくフィジカル勝負が流行しているのも、どうなのかなぁとは思います。確かにクラインフィールドなる、ほぼ無敵なシールドを持っているとは言え、それをいいことにどっかんどっかんぶつかっていくのは、女の子として問題があると思います。クールキャラとしてしられた金剛さんまでやらかしてる時点で救いよう無しです。
  結果として大和と武蔵が沈むのは、まあしょうがないかなとは思うのですが、イオナまで消えてしまったことに関しては、少なからぬ疑問を感じます。戦闘に臨む決意とかで盛り上げるのはわかるにしても、そこはうまく残るところだろうと。そこで消してしまうことを決めたのなら、最後をあやふやな形にしてしまうのもどうなんだと…。基本的に作品については大満足ではありましたが、ラストシーンについてはかなりモヤモヤ感が残る結果となってしまいました。
  TVシリーズから続いてきたアルペジオですが、アニメ的にはひとまずこれでおしまいということになりそうです。まあ、イオナさんが行方不明な状態ではしょうがないかなとは思います。ただ、イオナさんに限らず魅力的な女子キャラ満載ですので、スピンオフ的な展開でもいいので是非ともさらなる展開に期待したいところです。1クール+映画2本で終わらせるにはあまりにも惜しい世界観とキャラクターたちだと思うので。

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2015/09/27

[REVIEW] 翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~ 後編

「翠星のガルガンティア」アニメ公式サイト http://gargantia.jp/

  怪しいロボットとともにガルガンティア船団にやってきたリーマさんの活躍が後編のメインの話であることは確かではありますが、それだけではないというのがこの作品の奥深さであり魅力であるのは間違いないと思います。
  物語序盤、船団は補給をかねて竜宮城なるメガフロートに立ち寄ります。予告で映像は流れていましたが、貿易とリゾートの中心点となっているというのは意外でした。後はイルカが泳ぎ回っていることで、世界の食糧事情は現時点でそこまで悪化してないというのがわかったのも良かったと思います。誰かガヤで「おいしそう」とか言ったりしなかったのかなぁと心配してしまいました(笑) そして人々の会話で出てきた「陸」なる勢力が船団に攻撃を仕掛けてきます。遙かに長い射程による優勢な戦力を持ちつつ、目的を果たした時点で深追いせずに去っていくあたり、戦闘なれしている印象です。本気で攻めてきたら現状の船団では太刀打ちできないからというのも大きいのでしょうが。
  今回の騒動の発端となったマズルについては、詳細な設定が説明されることなく海底へ沈んで行きました。陸の国家がどうやって入手したのか、どうしてレドの装備と互換性があるのかとか、色々疑問点は満載ですが、それらが解明されることなく物語は終わります。騒動を起こした責任をとってリーマさんも船団を去ってしまったのは、非常に魅力的なキャラだっただけに、今後という意味ではちょっとどころではなく残念です。ただ、「海は一つ」ですので、ラケージさんともども華麗なる復活を遂げてくれると信じています。
  戦闘シーンや水着シーンなど、すべてのガルガンティアのファンが満足するしかけが満載で、正直1時間しかないのが残念でした。3人娘+リーマさんの水着がなにげにきわどくてドキドキしたのは確かですが、個人的にはお嬢様なラケージさんがど真ん中のストライクでした。あの服装のままユンボロで戦うあたり、スタッフもわかってるなぁと感心しました。
  TVシリーズを受けてのOVA前後編でとりあえず作品としては小休止ということになりそうです。ただし、まだまだ書けることは山のようにありそうなので、今回の映画と夏の小説をきっかけに、続編の話が出てきてくれることを強く希望します。マズルの存在や謎の陸の国家など、伏線は十分に張られたと思うので。とりあえずはみなさんお疲れ差でした、次も期待していますという言葉で締めたいと思います。

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2015/09/25

[REVIEW] Wake Up, Girls! 青春の影

Wake Up, Girls!続・劇場版公式サイト http://wakeupgirls2.jp/

  1時間という短さが残念なくらい没頭してみていたのですが、感想としてはなにかモヤモヤすると言うか、うならざるをえない微妙な気分にさせられてしまいました。
  TVシリーズからすれば演者の皆さんのスキルもアップしたし、トホホな作画とかもほとんどなかったし、WUGらしい楽曲も聴いていて心地よく口ずさみたくなるフレーズでした。ただ、「何度も劇場に足を運ぶ」とか「ブルーレイを購入する」とか何度も見たいかと考えると、そこまでではないかなと言うのが正直な感想です。
  一番違和感を感じたのは、最後の主題歌を7人で歌うシーンでしょうか。新しい曲をもらって出直しというのはストーリーとして全然ありだとは思うのですが、いきなりもらった曲を当然のように歌って踊るのは、いくら2次元でもやりすぎでしょうと(笑) 前編のクライマックスとしたい演出の狙いはわかりますが、そこはもう少しきちんとストーリーを考えてほしかったところです。
  後、舞台が仙台から東京に変わっただけで、やってることがほとんど変わってないのも気になるところです。「なれぬ仕事に悪戦苦闘のWUGメンバーの明日はどっちだ」というのは、TVシリーズの後だと「またですか~」となってしまいます。メジャーデビューが甘くないと言うのはわかりますが、正直くどく感じます。そしてまたもや出てきた「アイドルの祭典」、今度はI-1クラブとの直接対決を目玉にしているようですが、それをやるんだったらTVの時にやっとけよと(笑) 細かいところが変わっても観客的には「またアイドルの祭典ですか」となるのは避けられません。大会名をアニメタイトルにした某人気作ならありでしょうけど、WUGのメインはそこなんですかね、というのは正直疑問です。
  特に演出方面には突っ込みどころ満載というか、突っ込みどころしかないと言ってもいいくらいですが、それでも後半も見に行くと思います。ストーリー的にどこを目指しているかはよくわからないのですが、ステージシーンだけでも十分に見応えのある作品であることは確かなので。ただ実写部の盛り上がりは結構いい感じなのに、肝心のアニメがついてこれていないというのはちょっとどころではなく残念です。

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2015/08/23

[REVIEW] 劇場版『デート・ア・ライブ DATE A LIVE』万由里ジャッジメント-Mayuri Judgement-

劇場版『デート・ア・ライブ DATE A LIVE』万由里ジャッジメント-Mayuri Judgement- http://date-a-live-anime.com/judgement/

  TVシリーズ2クールを踏まえての正当な外伝の作り方をしているという意味で、実に劇場版らしい作品だったと思います。まずは今までのヒロインと改めてデートをするということで既存ファンの心をがっしりとつかみ、それでいてデートの目的として新キャラの真由里を生かすような設定を作り出す。そしてデートだけではなくバトルシーンも劇場にふさわしいしっかりとした作り込み。エンディングについては、らしからぬシリアス展開ではありますが、ダークヒロインのくるみの思わせぶりな行動からすると、まだまだ何かあってもおかしくない展開になりました。映画として一つの結末をつけつつも、続きの展開だってOKというのは、今風の造りだと感じました。
  この作品に関しては、最大の見所はヒロインたちとのデートシーンだと思うので、全員とデートというのでかなりの時間を使ったのは実に正しいやり方だと思います。ファンとしてもお気に入りキャラのデートシーンを再び、それを大きなスクリーンでみれるというのは最大のご褒美でしょう。個人的には白い妹ちゃんがまた見れたのがツボでした(笑)
  この劇場版でとりあえず一区切りだとは思うのですが、是非とも第3期という展開につなげてほしい作品だと思います。あの魅力的なヒロインたちの活躍がこれでおしまいというのはやっぱり寂しすぎると思うので。少なくともそれにつながるいい映画だったことは間違いないと思います。

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2015/07/13

[REVIEW] バケモノの子

「バケモノの子」公式サイト http://www.bakemono-no-ko.jp/index.html

  いかにも日テレが好きそうな映画だなぁという印象ではありますが、時間的にもストーリー的にもいい感じで堪能することが出来ました。
  物語の舞台が渋谷という日常であるにも関わらず、そこから一歩はずれた場所にあるバケモノの世界という非日常があるというのは、「千と千尋の神隠し」を連想させる世界観です。バケモノの世界の半端者と人間の世界で居場所を失った少年の成長を描く話は、ある意味王道ストーリーではあるのですが、そこに女子高生が絡んでくるあたりが新鮮だったと思います。いまどき渋谷にはいないだろうという、優等生だけどお嬢様ではないという絶妙な感じの昭和感が新鮮でした。
  楓ちゃんは不良にいじめられたり、九太に突き飛ばされたり、結構災難の連発です。それでも九太の手を握って逃げていくあたり健気です。最近の作品だと抱擁の一つもかわしそうですが、そういうのは全くなく友達モード全開なのは、すがすがしいけどないよね、という感じです。
  バケモノも人間も同じように闇を抱えてるというのかと思いきや、もう一人の人間が暴発という展開は予想できませんでした。まあ、後でみてみれば色々複線はあった気もしますが。10万人の都市にしては大きなスタジアムだとか、立派な屋根が全部ついてるとかの突っ込みは色々あるのですが、まあ本筋でないことを色々いうと怒られるので…(笑)
  最後の熊鉄の決意については賛否両論あるとは思います。九太サイドからすれば、これでさらなる一歩を歩み出すということになるんでしょうが、バケモノの側からすると若干微妙です。後は、せっかく作り上げた世界観を1話限りな形にしてしまっているのが、特に製作サイドからすれば微妙かもしれません。
  色々な立場こそあれ「家族」の絆を全面に押しだしてくるあたり、細田監督らしいと思うし、日テレさんの喜びそうな題材です。その大事さを十分に感じつつ説教臭くなったり、ストーリーが陳腐になったりしていないのはさすがです。家族そろって大人も子供も楽しむことの出来る映画という意味で、こういう映画があってもよいと思いますし楽しめたのは収穫でした。

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