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2015年7月

2015/07/13

[REVIEW] バケモノの子

「バケモノの子」公式サイト http://www.bakemono-no-ko.jp/index.html

  いかにも日テレが好きそうな映画だなぁという印象ではありますが、時間的にもストーリー的にもいい感じで堪能することが出来ました。
  物語の舞台が渋谷という日常であるにも関わらず、そこから一歩はずれた場所にあるバケモノの世界という非日常があるというのは、「千と千尋の神隠し」を連想させる世界観です。バケモノの世界の半端者と人間の世界で居場所を失った少年の成長を描く話は、ある意味王道ストーリーではあるのですが、そこに女子高生が絡んでくるあたりが新鮮だったと思います。いまどき渋谷にはいないだろうという、優等生だけどお嬢様ではないという絶妙な感じの昭和感が新鮮でした。
  楓ちゃんは不良にいじめられたり、九太に突き飛ばされたり、結構災難の連発です。それでも九太の手を握って逃げていくあたり健気です。最近の作品だと抱擁の一つもかわしそうですが、そういうのは全くなく友達モード全開なのは、すがすがしいけどないよね、という感じです。
  バケモノも人間も同じように闇を抱えてるというのかと思いきや、もう一人の人間が暴発という展開は予想できませんでした。まあ、後でみてみれば色々複線はあった気もしますが。10万人の都市にしては大きなスタジアムだとか、立派な屋根が全部ついてるとかの突っ込みは色々あるのですが、まあ本筋でないことを色々いうと怒られるので…(笑)
  最後の熊鉄の決意については賛否両論あるとは思います。九太サイドからすれば、これでさらなる一歩を歩み出すということになるんでしょうが、バケモノの側からすると若干微妙です。後は、せっかく作り上げた世界観を1話限りな形にしてしまっているのが、特に製作サイドからすれば微妙かもしれません。
  色々な立場こそあれ「家族」の絆を全面に押しだしてくるあたり、細田監督らしいと思うし、日テレさんの喜びそうな題材です。その大事さを十分に感じつつ説教臭くなったり、ストーリーが陳腐になったりしていないのはさすがです。家族そろって大人も子供も楽しむことの出来る映画という意味で、こういう映画があってもよいと思いますし楽しめたのは収穫でした。

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