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2013年2月

2013/02/23

[REVIEW] 劇場版「とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-」

劇場版「とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-」 公式サイト  http://www.project-index.net/

  ともかくすごかった…、というのが偽らざる感想です。戦闘も学園も、そして肌色もすべてが劇場仕様、笑いあり驚きあり、そして涙ありで息つく暇もない90分でした。
  今回も舞台はおなじみの立川です。一部のビルがかなり高かったり風車があったり、宇宙エレベーターがあったりするのですが、それでも立川の風景の中でキャラクターが動き回ります。美琴がビリビリしてスレイルさんが火を出して、当麻が右手で殴ってインデックスが食べまくる。期待のお風呂シーンもパワーアップして、レギュラー勢に負けじと新キャラ達も大活躍。スタッフのコメントにありましたが、まさに映画にふさわしいオールスターキャストのストーリー、原作ファンへのプレゼントと言ったところです。
  それでもやはり一番の見所は戦闘シーン。いつもの魔法側対当麻の図式に加えて、科学サイドが怪しいロボットを投入してきての乱戦状態。中でも警備部隊の未来的ロボットは、違う作品を連想させるかのような格好良さ。さすが映画ともなると色々がんばるなぁと感心させられました。一方の魔法サイドは、ステイルさんの弟子を投入、それも3バカ娘です。いや、バカじゃないですけど、可愛い女の子達に師匠と呼ばせるあたり分かってるなぁと言う感じです。土御門さんも神崎さんも当然登場しますが、とっても偉くてすごいはずの神崎さんがネタキャラとしてひどい扱いを受けてます。後半の登場シーンはすごく格好いいのですが、聖人の扱いとしてはひどすぎです(笑)
  美琴さんも出る以上、妹達もはずせません。出番は少ないですがしっかり存在感を見せています。そしてシスターズが出ると言うことは、当然ラストオーダーちゃんとアクセラレイターさんも登場です。「ミサカはミサカは」がないと、インデックスをみたことにはなりませんからね。それより何より最大のニュースは、やっぱり佐天さんのインデックスデビューでしょう。バットをもっての大活躍に惚れなおしました。さすがに戦闘シーンに絡むことはなかったのですが、佐天さんホントに出てるなぁと。あと、能登さんの外の人が地味に出てましたが、オルソラさんとアニェーゼさんの出番がなかったのは残念でしたが、ローラさんが出たのでよしとします。
  いいたいこと書きたいことはたくさんあるのですが、一つだけ確かなのはとってもすばらしい映画だったということです。現時点で4回みたのですが、もう1、2回みてもいいかなぁと思っていますし、ブルーレイ発売の暁にはきちんと購入させていただきます。

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2013/02/16

[REVIEW] Jack Reacher

映画『アウトロー』公式サイト  http://www.outlaw-movie.jp/

  メインはアクションシーンだとは思うのですが、そこに犯人捜し的な要素が組み込まれているあたりは、斬新な気がしました。序盤は真犯人探し、終盤は犯人たちとのアクションで楽しめる、一粒で二度おいしい映画だったと思います。
  ただし、犯人グループの殺人の動機については、あまり強調されていないというか、動機がいまいちわかりづらい気はしました。まあ、トムクルーズのイケメンぶりや肉体美を見るための映画ということならば問題ないのでしょうが、ストーリーとしてもなかなか面白かったので若干残念かなぁという気はしました。ただ「わかりやすい悪の組織との対決」ではなく「どの国にも存在する小悪との戦い」を描くことで、逆にリアリティが出ていたようにも思います。
  主人公は並外れた戦闘能力と記憶力を持っているいわゆるスーパーマン的な存在ですが、それが普段見えないというのも斬新な設定かもしれません。ただ、普段はバスで移動しているのに、マニュアルシフトのスーパーカーを簡単に乗りこなしてしまうのはいかにも映画らしいなぁとは思いました。全体的にアクションとか作りは地味だとは思うのですが、ストーリーとしては非常に面白かったと思います。ただ、エンディングに関してはちょっとなぁ…と言う気はしました。それだけ逃走とかが問題なくできるということなのでしょうが…。後は、「アウトロー」と言うタイトルも間違っていないけどひねり過ぎなのではと。普通に主人公の名前にして「トム・クルーズ主演」で問題ない気がしました。

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2013/02/09

[REVIEW] スタードライバー THE MOVIE

スタードライバー THE MOVIE  http://www.stardriver-movie.net/

  テレビ版の総集編としてみれば悪くないどころか実によくできていたと感心する出来でした。しかし冒頭の新作カットの存在が作品の評価を難しくしているのもまた確かです。いきなり新宿に現れたロボットたち。そしてそれをみまもる四方の巫女達とスガタ。そしてとどめはマッハ3.5で飛来する銀河美少年。スガタの横のポケットザメクも封印を失った巫女たちの役割も説明はいっさいなく、ただただバトルが行われる。はなから説明などをしようとせず、ともかく勢いで押し切ろうという姿勢がいかにもスタードライバーらしくはある。
  そしてそこからいきなり回想シーンへと入り、その回想が映画のメインストーリーとなる。タクトが島の海岸を訪れてから、最後にザメクとバトルを繰り広げるまでが、いい感じに間引かれて描かれる。そして池袋で関係者が集い、冒頭シーンへとつながるということなのだが、あれだけ派手なOPを打っておいて、今後の展開等は一切なし。ファンとしてはいいものを見せてもらったが、最後の最後に肩すかしを食らったという印象は否めない。
  2クールにわたる作品を2時間強に納めるのだから、カットされるシーンがあるのは必然ではある。ただ、カットされた多くがバトルシーンだったというのがスタードライバーらしくはある。バトルよりも大事なシーンでストーリーが溢れていたということなのだろう。ただし学園祭での舞台シーンがまるまるカットされていたのは残念だった。時間的にもシーン的にも映画に押し込むのは無理という判断だろうが、あれこそがスタドラの最大の名シーンだと思っているだけに残念だったといわざるを得ない。
  正直、総集編を映画館で公開するという選択については色々と疑問に思わざるを得ない。予想通りではあったが番組を見る上で生じた疑問の数々が解決されることはなく、むしろ新しい謎を増やしてストーリーが終了した。これが第二期への布石ということならば納得もできるが、現時点でそんなニュースは伝わってこない。せめて、OPのバトルシーンはもう少しラストに回すとかすれば、終わりよければで多少なりとも納得できた気がしないでもないが…。四方の巫女の歌がシーンともどもリニューアルされ、よりキャラになじんだ曲調になっていたり、ストーリーのつながりを意識して新作カットが加えられたことについては評価したい。それでも、OPのインパクトの前には、そんな些細な改良はぶちとんでしまっているというのが正直な感想である。

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2013/02/02

[REVIEW] ベルセルク 黄金時代篇III 降臨

映画 ベルセルク 黄金時代篇 公式サイト  http://www.berserkfilm.com/index.php

  原作を熟知している人にとっては想定通りのストーリーなのかもしれないが、1、2の映画のみで何の知識もない観客にとっては、あまりにも衝撃的な内容といわざるを得ない迫力だった。
  そもそもガッシュとならぶ主役の扱いだったグリフィスが拷問されて滅茶苦茶にされてるところからして、どうしたものかと言う感じである。そして彼を救出したところで「触」が起こって、残虐なシーンが展開される。そしてとどめはガッシュと結ばれたはずのキャスカの見に降り懸かる受難…。一応R15らしいのだが、正直R18といっても通じるほど色々踏み込んだ作品だったと思う。そして生き残ったガッシュも完全に無事というわけにはいかず片腕と片目を失う羽目にとなると、ただただ圧倒されるばかりである。
  あまりにも衝撃的なシーンに圧倒されて、衝撃ストーリーや世界観については原作を知らないとわからないことの方が多かった。そもそも覚醒したグリフィスはどうなったのか、とか「これは始まりに過ぎない」の後、ガッシュがどうなるのか…。多くの説明もなく三部作は結末を迎えており、そしてその結末は決してハッピーではない。
  出演者の皆さんからも、「是非もう一度見に来てほしい」という挨拶が出なかった。正直、「もう1回見に行こう」という高まりを感じる作品ではないだろう。ただ、映画の中にはこうしてハッピーではない終わりを迎える映画があっても悪くはないのだろう。衝撃的と言う意味では、これまでにないインパクトのある映画だったことだけは間違いない。

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