[REVIEW] Skyfall
007 スカイフォール http://www.skyfall.jp/
大変に面白いアクション映画でした。カーアクションも格闘も爆弾も殴りあいもあって、倒すべき悪い敵がいて、勧善懲悪とまでは言い切れないけど、敵を倒すことを突き詰めたストーリーもよかったし、なにより迫力がありました。ただ、特に古いファンにとって「これが007だ」と自信を持って言い切れるかと言うと、これまでの2作同様に若干の疑問があると言わざるを得ません。
アバン部分がやたら長くていきなり全力全開です。走るは撃つは追いかけるは、バイクに電車で最後にはライフルです。普通の映画だったらクライマックスです。しかしいきなり主人公を撃っちゃうとは斬新過ぎです。まあ、「2度死んだ」こともあったから問題はない気もしますが(笑)
ダニエル・クレイグになってからは、やたらアクションシーンが増えて、血とかも出るようになって、それはそれで見応えはあるのですが、そこまで体を張る必要があるのかなぁと言う違和感があるのは確かです。今回も引退勧告を受けた状態にも関わらず走ったり飛んだりやりたい放題です。エレベーターアクションもびっくりしたけど、最後に敵を待ち受ける戦闘には驚かされました。ここで初めて「スカイ・フォール」の意味が明かされる訳ですが、なるほどねぇ、と言う感じです。
今回の最大の特徴は、物語の舞台がイギリスだということでしょうか。50年間やってますがイギリス国内でボンドが動き回ると言うのはあまりありません。そしてMI6に対する犯行というのも新鮮でした。色々変えようとしてダニエル・クレイグを起用したことの集大成と言うような作品のような気がします。今までのボンドとは違うけど、これからはこの方向で新たな時代のボンドを作っていくのはありだと思います。それにしても、50年23作目にして「ウィル・ビー・リターン」とエンドロールで歌えるということ自体、すごい作品だなぁと…。
繰り返しになりますがアクション映画としては最高です。007としては色々変わった点もありますが、古いファンでも楽しめる仕掛けが随所に見られます。そしてMI6のスタッフが色々変わったり変わろうとしています。史上最大のヒットを飛ばしているということもあるし、まだまだ007は続いていくということなのでしょう。今回のようなハイクオリティの作品なら大歓迎であるのは言うまでもありませんが、ボンドガールにはいてほしいかなぁ、とは思いました(笑)
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