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2012/11/13

[REVIEW] GOTHICMADE ゴティックメード-花の詩女-

GOTHICMADE ゴティックメード-花の詩女- http://gothicmade.com/

  この作品の最大の問題点は、「オリジナルのロボットアニメーション」と言う作者の思いが、観客にうまく伝わらなかったことだろう。精密な動きを見せてくれたとはいえ、ロボットアニメを名乗るにしてはバトルシーンが少ないというのはあるが、それ以上に「FSSの陰」から抜け出すことが出来なかったというのが問題だったと思う。
  都を目指す詩女を護衛する王子様と言う設定は、ありふれた話ではあるが、それだけに安定のストーリーである。戦いを嫌うヒロインと戦いの当事者の王子様のやりとりも悪くはない。ただ、それに重きを置くと、ロボットがわき役になってしまうのは仕方がない。わき役であるにも関わらず「ロボットをしっかりと見せたい」と言われても視聴者は戸惑わざるを得ない。
  あの絵柄や世界観を見せられると、普通のアニメファン、マンガファンなら、どうしても「FSS」を連想せざるを得ない。アニメを見ている間中ずっと「それで結局FSSの世界とはどういう関係があるの?」と思いながら映画を見ることになる。オリジナルだと作者に言われても映像と音声から受け取る印象はそれを否定する。そんなもやもやの中、物語がエンディングを迎える以上、すっきりしないのはしょうがない。
  誤解のないように言っておくが、アニメーションとしては非常に出来のよい作品だと思う。FSSや永野護を全く知らないアニメファンに見せたなら、若干派手さに欠ける面はあるが、きっとほめたたえてくれる作品だとは思う。FSSという作品のすごさが、正当な評価を妨げていると言わざるを得ないのが残念なところではある。もっとも、作者も積極的にその陰を脱却しようとしているように見えないのも確かではあるが…。
  この映画の後、どうにかなるのかなぁというのも気になった点ではある。当初30分弱、企画が映画になって70分となったとはいえ、これだけでおしまいにしてしまうのか…。せっかく造った設定や、宇宙時代なのに牧歌的な世界観がこれ1作で終わってしまうのはもったいない気がする。ただ、何か始めようとしたら「それよりFSSはどうした」と怒られてしまうのが、今の永野さんの立場であるのも確かなわけで…。
  中の人はベテラン揃いなところが逆に新鮮ではあった。川村嬢のヒロインなど、昨今ではそうそう聞けるものではないし、折笠嬢も久しぶりだった。なによりすっかり声変わりした佐々木君に驚かされた。ただ、そのキャストを見ても「やっぱりFSSだよね…」という印象を持たざるを得なかったのは確かではある。

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