[REVIEW] 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ http://www.madoka-magica.com/
ストーリー的にはまさに総集編でしたが、映像的には完全新作、映画館のスクリーンで見ても細かい描写にただただ感心させられるばかりでした。
内容的にはまどかがキュゥべえと出会ってからさやかちゃんがクラスチェンジするまでなので、だいたい8話くらいまでを前編としてまとめた形になるかと思います。一部の挿入カット等はあったものの、基本的にテレビシリーズの構成に準じた形で進んだのは、総集編を意識したと言う以上に、映画にカスタマイズしたストーリーを追加する必要がなかったんだと思います。それだけTVシリーズの頃から素晴らしい脚本だったと言うことなんでしょう。
では、ホントに総集編だけなのかというと、絵とかカットは基本的に全面見直しのように見えました。まほう少女への変身シーンはしっかりバンクと音楽が入って見せ場の一つになって、登場シーンの演出も派手になって、魔女も特に使い魔の描写が細かくなっていたなぁと。なにより杏子ちゃんのお菓子がシーンごとに変わっているのはなんのこだわりだと(笑) そういうのに比べると、さやかちゃんを投げ捨ててしまったまどかちゃんが実は私服だったりしたのが地味に見えてしまったり…。
ストーリーがTVシリーズに準じた形なので、マミさんはいったん退場、そして調子に乗っていたさやかちゃんも、ほぼ消滅したような状況です。これからきょうこちゃんもほむほむ辛い戦いを強いられるのでしょう。特にほむほむについては10話のストーリーをどう描くのか、あそこからエンディングに至るまでをしっかりやりたかったから、あえて8話なんてところまで進めたんだろうと思っているので密かに期待していたりします。
個人的には「いいえ、インキュベーター!」で後編に続くのが、いちばんスマートな前編の終わり方かなぁと思ったのですが、さやかちゃんの変身で前半終了です。クライマックスのオンパレードなので、どこで止めても悪くはないんですが、それだったら3時間ぐらいで一気ににやってもよかったかなぁと思わないでもありません。しかも1週間後に後編公開とか、正直「訳が分からないよ」というところです。
キャストの皆さんに関しては、TVシリーズ同様、というかそれ以上に「劇場盛り」の形で演じていただいたので賞賛の言葉しかありません。取り直しと言ってましたが、まどかママに関しては流用なのかあるいは録れてたのか、という点が気になったところです。後編はおそらくオリジナルのシーンも増えると思うので、そのあたりでの活躍に期待したいところです。
予想はしていましたが、さすがに8話あたりで終わられると、劇場が重苦しい雰囲気に包まれるのは避けられません。まどかと出会って苦悩するほむほむや、一人舞い上がってるさやかちゃん、そして友達ができて泣き出すマミさんにほろりとはさせられましたが、泣くほどのところまではいきませんでした。まあ、そのあたりは後編にクライマックスがあるんだろうなぁとは思っています。重苦しいからこそ、なるべく時間をあけずに後編を公開したのかもしれません。
| 固定リンク
「映画」カテゴリの記事
- [REVIEW] 花とアリス殺人事件(2015.03.21)
- [REVIEW] ラブライブ!The School Idol Movie(2015.06.14)
- [REVIEW] 攻殻機動隊 新劇場版(2015.06.20)
- [REVIEW] 百日紅~Miss HOKUSAI~(2015.06.21)
- [REVIEW] 台風のノルダ(2015.06.21)