[REVIEW] 009 RE:CYBORG
009 RE:CYBORG http://009.ph9.jp/
「これは009である」と言う点に対して疑問を差し挟む人は多いと思う。ただし「これは面白い映画である」と言う点に関しては、ほとんどの人に同意してもらえることは間違いないと思う。
見ていて一番驚くのは3D立体視映像の見やすさである。映像に奥行きがあって、動きがいかにもアニメらしい。なにより目の疲れが少ない。アニメに登場するキャラクターも作画ではなくモデリングによって空間に取り込まれたものだが、彼ら彼女らの動きにポリゴン的な不自然さがない。さすがに数百人レベルの人が登場するシーンでは若干の違和感こそあったものの、物語の本筋部分では何の問題も感じなかった。
3Dであるにも関わらずセルアニメの雰囲気を出すという点については大成功と言ってよい。特にフランソワーズの魅力については、とても3Dキャラとは思えない出来だった。コンピューターを駆使してはいるけれど、キャラクターに対する作品を十二分に堪能させてもらったといえる。ただし、女性キャラがフランソワーズしかいないのが残念なところではあるが、それは009なのでしょうがない。
ストーリーについては009と言うよりは攻殻などに近いものを感じた。戦闘シーン自体の迫力は十二分だが、戦うべき存在を物語のキャラ同様、観客も迷いながら作品を見ていく印象である。そして最後に「オチ」が語られるわけだが、このあたりは賛否両論を承知の上で「彼」についてあのような描き方をしたのだろうと。理解はできなくはないけど、納得はしがたいというのが正直な感想ではある。
009というのは9人の戦士が正義のために戦うのが骨子となっているはずだが、映画という限られた時間の中で、見せ場をもらえなかったキャラがいるのは仕方のないところだろう。ただ、その分ジョーとフランソワーズの関係が濃密に描けたということになるので一概に悪いとはいえない。009としては疑問でも映画としてみれば十二分に面白かったということだろう。
繰り返しになるが、009シリーズとして見るならば疑問に思う点は多々あるが、SFアニメとして見るならば実に見応えのある作品に仕上がっている。オチの内容について嫌悪する人にとっても作品全体のアクションシーンについては堪能できることは間違いない。そして是非とも劇場の大スクリーンで立体視の環境で鑑賞してほしい映画である。その完成度の高さを見るだけでも映画館に行く価値のある作品であることは間違いない。
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