[REVIEW] The Hunger Games
ハンガーゲーム http://www.hungergames.jp/
140分という非常に長い映画だったのですが、時間をほとんど感じさせることがなく、気がついたら終わっていたというような感じです。スクリーンから伝わってくる迫力にただただ圧倒された印象です。
設定とかは最初から破天荒なので今更いってもというところではありますが、それにしても若者達を集めて殺し合いと言うのはあまりにも趣味が悪すぎで、その中に人を殺して楽しむような輩がいるというのはちょっと、と言う感じではあります。ただ、殺し合いというのに目をつむれば、自然の中のサバイバルゲームというのは、それはそれで絵になるのも確かなわけで…。まあ、エンディングがどうにかハッピーになったのが救いと言えば救いでした。「富めるものとまずしきもの」「敗者を支配する勝者」と言う構図は、あまり日本にはない考え方で、その意味でも欧米的な作品なのかなぁとは思います。ただ、支配地区の扱われようが奴隷制度を連想させる感じであまりいい気持ちはしません。まあ、首都の富める皆さんには嫌悪感を与えるような作りをしているのは確かですが。後は、貧しい地区の家庭にもちゃんとテレビがあったりするのは、舞台装置として必要だとしてもどうなんだろうなぁとは思いました。
ファンタジー的な作品なので細かいところには突っ込みどころがありすぎではありますが、とりあえず「戦う女の子は美しい」ってのは、きちんと描けたんだと思います。日本人的には、そこで殺し合いまで持って行かなくてもと思うのは確かですが、傷を負いながらも奮闘するヒロインのファンになった人は多いことでしょう。日本での大ヒットは微妙な気もしますが、欧米で大ヒットしてきちんと続編が作られるのはなによりです。とはいえ、これ以上何をやりたいんだって気持ちがあるのも確かですが。
ななちゃんがありえないくらい喋っているアニメファンの心もとらえる作品だと思います。そして神谷さんと中村さんが相方を演じているのも女子にはたまらないでしょう。くぎゅさんがやられ役で出ていたのはちょっと残念ではありましたが、相変わらず存在感のある声でした。あと、乃木坂の女の子は、正直出番が少なくて評価ができなかったかなと(笑)
エンターテイメント映画としては大変良くできているし、見ていて面白かったと思います。ただ、内容的にこういうのを楽しんで見ていいものか、という罪悪感に若干とらわれるのは確かです。それでも、世界で大ヒットしているということは、こういう作品にかなり需要があるということなのでしょう。いつになるかわかりませんが第2作の公開を楽しみにしています。
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