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2012/08/12

[REVIEW] おおかみこどもの雨と雪

映画「おおかみこどもの雨と雪」オフィシャルサイト  http://www.ookamikodomo.jp/index.html

  細野監督と日テレがタッグを組んだということで、いわゆる「名作枠」に位置づけられる作品だとは思います。ただ、いわゆるジブリやディズニーとの最大の違いは、主要な鑑賞ターゲットを子供ではなく大人においていることなんだろうという印象を受けました。
  奨学金をもらってバイトをしながら国立大学に通うという苦学生の花さんが運命の男性と出会う。よくあるラブストーリーの展開ではありますが、彼が狼男というのは新鮮です。彼との生活そして子供が産まれてから別れまでというのが序盤の話ですが、それはあくまでプロローグ。ストーリーのメインは母親一人で子供を育てるところです。女手一つで子供を育てるだけでも大変なのに、それがおおかみこどもだとしたら…。周りの頼る人はおらず、人々の目が気になって、育児ノイローゼとかになってもしょうがない状況です。
  そんな状況を打破するため、地方の山村への引っ越しをするというのもすごいなと。仕事のあてもないのにただただ子供たちのことだけを考えての行動には頭がさがる思いです。最初は人目を忍んでいたものの、徐々に村民のみなさんと打ちとけて行くあたりに、田舎のコミュニティの良さが見えます。どれだけ貯金があったのかとか、大学は結局どうなったのかとか、細かい突っ込みどころは満載ではあるのですが、それは言わないお約束というところなのでしょう。ただ、自分で選んだ道とはいえ、廃墟同然の家を修繕して畑を耕して住めるようにしてしまうというのはすごいとしか言いようがありません。
  そして物語の後半は、成長した子供たちのそれぞれの選択がメインとなります。女の子としてありたいと願い自分のおおかみの面を嫌悪する雪ちゃんと、「先生」とともに山を駆けるうちに山の中での暮らしに意義を見いだした雨君。特に子供の頃はひ弱だった雨君の成長ぶりには母や雪ちゃんならずとも驚かされるところです。まあ、そのあたり男の子の成長ということもかけているのでしょうけど。結果として、子供たちが人生をかけた行動をとったというところで物語はとりあえずおしまいになります。特に雨君のとった行動に関する後処理は大変だったとは思うのですが、それも含めて受け入れたというのが母の強さであり偉大さと言うことなのでしょうか。
  色々な思いが込められた作品だとは思うのですが、一番強かったのは母の偉大さと子供に対する思いということになるかと思います。その意味で「サマーウォーズ」以上に子供に向かない作品だったと言えるでしょう。ただ、リアルで見たときにはわからなくても大人になって改めて良さがわかる作品なんだろうなとは思います。しかし、母の偉大さと比較して父親のダメさ、存在感の薄さには悲しささえ感じてしまいます。まあ、母親の偉大さの前には父親の存在なんてちっぽけなものだと言われればまさにその通りではあるんですが。
  後は、とかく西洋では忌むべき者として狩りの対象とされがちなおおかみにスポットを当てたというのが新鮮ではあったかなと。狼が狐に森の掟を教えてもらったり、森の守り神として人と荒そうことなく君臨するというのは、日本人にはなんとなくわかる世界ですが、果たして西洋のみなさんに受け入れてもらえるかは心配なところです。まあ、そこまで深いところに立ち入らなくてもおおかみこどもの可愛さに感動してもらえれば十分ということなのかもしれませんが。
  日テレ系ということもあってか、役者さんのキャストがメインになってました。ただし、林原さんが友達の母親役で出てきたのには驚かされました。色々な意味で浮いている印象は否めませんでしたが(笑)

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