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2011/11/07

[REVIEW]ヒカリ 体感型ビジュアルサウンドドラマ

ヒカリ 体感型ビジュアルサウンドドラマ  http://project-hikari.net/

  なんていうか作品を紹介するのもレビューするのも難しい作品で、そもそも映画と言っていいのかとさえ思うほど斬新な作品です。強いて言葉にするならば「音を感じに行く映画」とでも言うんでしょうか…。つまり、今までになかった形の新しい映画ということになると思います。
  受付で途中入退場禁止の注意とともに「ヒカリフォン」を渡され、客席にはヘッドホンのジャックとそこかしこに張り巡らされたケーブル。映画の始まる前に音声チェックが入り、プロモーションビデオで音量を確認する。最初の物々しい手順もさることながら、映画が始まって、四方から音に包まれる感覚は、今までのどの映画でも味わえない斬新な感覚だった。
  これまでの音を自慢する映画は大音量で四方八方から暴力的に責め立てるものが多いのだが、この映画は全く逆。登場人物の会話以上に足音や布団の擦れる音や、花束を抱えた時の音など、ともかく日常的な音が大事にされているのが素人の耳にもよくわかる。さすが日本を代表する音響監督が全力を尽くした作品とお世辞無しに感心した。
  ストーリーに関しては、「いい話」に仕上がっているとは思うが、正直なところ「暗闇というシチュエーションを作り出すための強引な設定」という感は否めない。ただ、それは多かれ少なかれどの映画でもやっていることであるし、実生活で希有な例ではあるがまったくない話でもないので、個人的には許容範囲だと思う。
  映画を見ていて若干気になったのは、主人公のシーンが突然途切れて進んでいるかのように見えるシーンがあったところ。面会時間が終わった後すぐに消灯になったり、消灯の後、翌日のシーンになったり。目が見えない主人公ということであえてねらってやっているようにも見えるが、もう少し時がたったのがわかるような描写があってもいいかな、と思うシーンがあったのは確かである。
  間違いなく世界初の形式の映画だけに、正直、視聴者側としても評価に困るシーンがあるのは確かではある。ただ、3DとかCGとか、分かりやすい映像効果にこだわる絵一が主流の中、あえて音にこだわる映画というのがあってもいいとは思う。3D映画を見るためにメガネを借りるのと同様に、イイ音を聞くためにヘッドフォンを借りるというシステムだってあっていい。コストや手間など解決すべき問題は少なくはないが、そんな「音映画」の先駆けとして歴史に残ってほしい映画ではある。

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