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2011/07/17

[REVIEW] コクリコ坂から

コクリコ坂から  http://kokurikozaka.jp/

  予告編を見たときには「昼メロ始めました」と言うことなのかと思ったが、そういうわけではなく、実にジブリらしい楽しめる作品だった。ただ、この作品を楽しめるのは、子供たちの親世代であるはず。昼メロがすべてではないが、子供に受けない作品を作ってしまったと言う点について、ジブリの存在意義を問われる作品となってしまうかもしれない。
  この作品を一言で言うならば「時代劇」であろう。舞台は1963年、今から四十数年前、ちょうど東京で1回目のオリンピックを開こうとしていた時代。その時点でもはや今の青少年世代を切り捨てている。どんなに丁寧に描いても、今の世の中の大多数の人には、マッチでガスを付けたり釜で火を炊いたり、そしてガリ版印刷と言うのはまずわからない…。そしてそれを知って作り手が描いている。
  高校が舞台の話だが、そこで描かれているのは大学の学生運動のノリである(政治的な話ではないが…)。今の現役高校生世代にとっては、まさに古典の世界であろう。そして海と俊の会話も実にぎこちない。この点に関してはプロの声優を使わないことで、うまく表現できたともいえるだろう。ウブな高校生だから、と好意的に捉えてあげよう。俊の出生をあかされたときに「どうすればいいのよ」の台詞は、今のアニメや映画、そして世の中にたしなんでいる身としては「それはないでしょ…」と言わざるを得ないのだが…。
  つっこみどころ満載の映画ではあったが、それも時代劇と思えば違和感も感じない。そもそも町並みも人並みも今となっては存在しないものなのだから。そして描かれたストーリーは、ありきたりと言えなくも無いが悪くはない。直接的に描かないとは言え、どんなシチュエーションでもハッピーエンドに持ち込む強引さは、ディズニーを連想させるが、それもジブリらしさと言えなくもない。
  カルチェラタンを守るために躍動する学生たち、そして自転車やダッシュでがんばる海と俊、感動や悲しみで大粒の涙を流す登場人物たち…。すべての意味でジブリらしく、それはすなわち宮崎駿らしいとも言えるだろう。この映画の最大の失敗の一つは、これらの映画の魅力が、映画を見るまで全くわからないという点に尽きる。映画の中身を理解し切れていない人物が作ったかのような予告編でかなり損をしているような気がしてならない。かなりきつい年齢フィルター(おっさんホイホイ?)はかかっているが、それでも堪能できる作品である。どうせなら、最後の最後に「耳をすませば」的な強引な決め台詞を俊君に決めてほしかったところではあるが(笑)

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