[REVIEW] ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
ダイジェストと言うのは失礼なほど、新規のシーンが多いと言うか、基本的に映像に関しては作り直しのはず。それでも、根幹のストーリーが変わっていない以上、そう取られるのは必然。だから上辺しか見ない薄いメディアにダイジェストやリメイクと言われることを恥じる必要はないし、そういわれることも想定の範囲内なのだろう。きちんと見た人ならば、TVとは違うシーンの数々に、改めて驚かされることは間違いない。
シンジが第3新東京市に呼ばれてからヤシマ作戦までのストーリーということで、TVシリーズで1話から6話に該当する。すなわち、アスカは出てこない。TVシリーズでも序盤はエヴァの登場シーン、戦闘シーンに重きが置かれていたと言うこと、映画という限られた時間の中で描く必要があることから、戦闘シーンを売りにするのは予想出来た展開だったが、それでも丁寧な描写の数々には正直驚かされた。
一部の人々が好んで語る心理描写がどうとか精神世界がどうこうとか言う話は、ないとは言わないが正直多くはない。実は表面に見えていないだけで、わかる人には見えるような作りになっているのかもしれないが、僕にはあまり見えなかった。だから、そういううんちくを語りたい人には、あるいは拍子抜けだったかもしれない。ただ、元々の作品でもストーリー序盤はそんな展開だったと思うし、僕自身はそういうアクションが楽しくてエヴァを見ていた口だから、正直、今回の派手なアクション、詳細な描写はたまらない展開だった。
面白いなぁと思ったのは、UCCやローソンが実名で出ていたこと。この作品のネームバリューを考えれば当然だし、UCCなどは、TVシリーズでわざわざ名前を隠していたのに、それに基づいた商品を当時から出していたぐらいだから、むしろ喜んで使ってもらったのだろう。この件でどれくらいのお金が動いたのかな、というのを考えてしまうのが、まっすぐに作品を見ていない悲しさということなのかもしれない。エビスはどうだったかなぁ、という点が判別できなかったのが心残りではある。次見に行ったときかDVDでチェックしたいと思う。
後、さすがだなと思ったのは、エンディングの予告。TVシリーズのお楽しみの1つをしっかりと持ってきた。わかってるなぁ、と感心した。個人的にはミサトさんのあの声を聞くと、サイバーフォーミュラSINを思い出してしまうのだが…、まあ、それは個人的な感想と言うことで。「リビルド」が何を指すのかという点については、今後最終作までしっかりと見る必要がある。ただ、第1作に関しては悪くない、どころかむしろよいというのが正直な感想だ。TVシリーズの頃のファンに取っては今更と言う思いもあるのかもしれないが、そういう先入観なしにまずは見に行って欲しい。
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