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2005/03/13

[REVIEW]劇場版「AIR」

●シナリオ
 まあ、いかにも文句をつけてくれと言う作りではあったんですが、個人的には悪くない、というかよかったと思います。ただ、ゲームとTVで既に世界観が作られているなかでの映画のポジションって言う意味で、原作ファンの皆さんには位置づけが難しい作品ではあったのかと。
 シナリオがハードなので人によってはハンカチがいります。映画が終わってライトオンしたときは、劇場が重苦しくなってます。パンフレットが高くて大きいです、というくらいでしょうか。それと、出崎さんはジョーな人なので、絵がよく止まります。演出効果として悪くない使い方だとは思うのですが、「アニメは動くもの」という常識な人にはストレスがたまるんでしょう。それならディズニーでも見てればって感じですが(笑)
 観鈴シナリオなので結末は同じでしたが、1000年前の翼人伝説と観鈴の病の関連性が見えなくなったのは、出崎さんが引かれたのは「主人公の往人の生き様」らしかったので。脚本家に「翼人伝説ってどうよ」と聞いても、はっきりした答えが帰ってこなかったので、どうでもよくなったとか病と伝説の関連についても「あるかもしれないし、ないかもしれない」とか。観客の大多数が何らかの形で「原作」を知っている以上、もうすこし関連づけはしておいた方がよかったかな、とは思いますが。
 みすずちんが熱を出して「ぴんち」な理由も、砂浜での「ゴール」の理由もよくわからんなぁ、というのが原作ファンに不評な理由かも。実は線路を歩いて、街から離れる電車に乗るシーンが監督的に描きたくて「ぴんち」とか「ゴール」はおまけなのよ、と言われると、まあ、そういう描き方はなくもないかなとは思いますが原作ファンは気に入らないだろうな(笑)。

●止め絵
 止め絵が盛りだくさんで、「あしたのジョー」とか「エースをねらえ」を彷彿とさせたて、まあ出崎さんですからしょうがないですね。幼いときにどっちをより多く見てたかによるかと。『ガンバの冒険』とか言われなくてよかったかなと。いや、別に言われてもいいんですが。ああ、ベルバラもなんですね。

●ゲームと映画
  「がお」を1回しか言わせなかったのがちょっと。ゲームの観鈴ちんは自転車でコケた時に「なにくそ」とは言わんがず。涙目で「が、がお」と言わせなきゃファンは納得しないような気がするけど、「ぽか」をやる人がいないと駄目なんだろうな~、とか。ただゲームの観鈴ちんはあまりにも「アレ」すぎるので、映画の普通な感じの観鈴ちゃんがスキだったりします。ちなみに、みちるとポテトの出番はあったけど、美凪も佳乃も出てない、と思ったらお祭りのシーンでチラリと出てたようです。ちなみに聖さんはしっかり出てました。

●晴子さん
 晴子さんはTV版と違って最初から観鈴の世話をちゃんとしてるのが違和感というか、違うねって感じで。みすず編だと「よくない人」だったのですが、そら編では「よくない人になろうとするよい人」って感じになってて、「ああ、そういう風に描くんだ」と感心したり。映画って、結局みすずシナリオなんですが、それ以上にそら編の後半が描きたかったような感じで、だから晴子さんはいい人だし、カラス出てくるし。実は脚本家さん的には「ゴール」のシーンを海岸でしっかりやりたかったって事なのかもしれないけど。

●救う力
 往人の「救う力」については、まあ、映画見てもわからないかなと。結果的に何も救われてないわけで。そういう意味では映画って「バッドエンド」なんだと思います。救おうと奮闘努力したけれど、その努力が報われることはなく別の街へ旅立つ…。
 ゲームだと、確かに神奈を「救う」事は出来たような気がするんだけど、そのために観鈴のみならず往人までも犠牲になって、いろいろな意味で「そこまでやるか~」という感じ。でも、ゲームの展開が救われているかというと、やっぱり「救われないな~」って印象の方が強いのですが。

●キャスト http://www.air2004.com/cast.htm
 後、まあ、その筋の見方をするならば、きっこさんの出番が2シーンしかないじゃん、とか綾さんが性格よすぎるやん、とか、ともちゃんの観鈴ちんが普通やん、とか冬馬さんはなかなかに渋いけど、まだまだ藩さんにはかなわないかな~とか、永島さん久しぶり~とか、いろいろありそうだったのですが、僕はまだまだ修行の足りない普通の人なのでよくわかりません。

      神尾観鈴  :川上とも子
      神尾晴子  :久川 綾
      国崎往人  :緑川 光

      神奈      :西村ちなみ
      裏葉      :井上喜久子
      柳也      :神奈延年

      橘 敬介  :三木眞一郎
      霧島 聖  :冬馬由美
      ポテト    :今野宏美
      往人の母  :永島由子

      八百比丘尼:潘 恵子

●オーディオコメンタリー・ダイジェスト

・トーク前半
    監「マニアに評判が悪いのでショックを受けた。いつかリベンジしたい」
    監「原作と変わるのはしょうがない。俺は俺のやり方でしかできない」
    監「結局観鈴の病気って何だったの?」作「僕も未だによくわからないです」
    監「作り終えるころに裏葉と柳也の子孫が往人だって聞いて、そんなの早く教えてくれよって感じで」
    監「海がCGなんだけどすごくよかった。適度に作り物ですごくよかった」
    監「観鈴って何なの?羽根生えて飛べるのって聞いたよね」作「そんなイメージはありましたね」
    監「彼らの話は人生で一番大事な時期の話なんだろうなと。俺自身作ったけど解決してないけど」
    監「夕焼けのシーンきれいだろ」作「この一連のシーン好きなんです。観鈴も可愛いし」
    監「お母さん、もっと色っぽくてもよかったかな」作「時々どきっとする」監「観鈴がいかなかったら行こうかなっと」

・質問コーナー
    作「自転車っていうのは?」監「車だと街が狭いってわかる。観鈴が乗れないのがきっかけ。バイクでもいいかもしれないけど、お母ちゃん乗ってるし。観鈴がつかまったり。赤い自転車とか可愛いよね」
    作「黒みの意味合いは?」監「映像は光と陰で出来ていて、いつでも黒にも白にもなれる。心の中を映像にしたくないときに黒が出てくる」
    監「この本を書くまでは何をやってた?」作「音ドラマ、ラジオとかCDとか。アニメの決め事とか知らない」監「そうだと思った。最近は読めば絵が浮かぶ脚本ばっかりだったので、読んだとき嬉しかった。最初の稿は新鮮だった」
    作「なぜ太鼓?」監「祭りがなければ二人の関係が爆発しなかったはず。祭り本番へ向けての時計の役割」

・トーク後半
    監「廃校のシーンとかは本になかったけど、二人の関係を考えるとそうなった。自分の学校には好きな人しか連れて行かない」作「そうですね。廃校で観鈴が告白するシーンが一番泣いた」
監「鬼が太鼓を叩くシーンは、どうかなと悩んだ。失敗したらどうしようかと思ったがうまくいった」
    監「本当は祭りの場面で鎧武者の軍勢が駆け抜けて行く絵を描きたかった。そういうのを考えて太鼓を入れた」
    監「(観鈴の部屋でキス出来ない往人は)駄目な奴。でも、ここで行く奴だったらこの話は成立してない。ちなみに観鈴はふて寝している」
    監「往人が朝出て行って、祭りが盛り上がるのは夜だから、それまで往人をどうさせようか悩んだ。ここが解決したとき『出来た!』と思った」作「花火の音がここまで聞こえるというセリフがよい」監「これで後は五千機の軍勢を出すだけだと思った」
    監「色々問題はあるが、ここで観鈴と神奈の裸を出したいと思った。やらしくないはずだし」作「そういうのがないとドキっとしない」
    監「ゲームだと、あのカラスが往人なんだって?」作「想いが乗り移ったというか」監「そういう風に終わるのも面白いと思った、時間的に無理だったけど。空っていう名前がよかった」
    監「(羽根と消える人形は)あの人形は…」作「なんだったんでしょう」
    監「祭りの後、シナリオは厚く残っていた。祭りが終わったらすぐ終わりたかった」作「シナリオ書くときも祭りのエンディングでやりたかったことは終わっていた。もう1回終わりがある」監「実は辛い。そこまで持っていくためにこうした」
    監「ここです。観鈴が立ち上がってゴールをするところで歌を入れてくださいって言われて、作ってみたらいいじゃんって」
    監「作ってみて良かった。文句を言われたけどいろんな人に見てもらえて」作「結構たくさんの人に見てもらえて」

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